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次に何を書きたいか?

Jan 08, 2013

CATEGORY : ドラマ

「次はどんな作品を書きたいですか」という質問をときどき受けますが、答えに困ります。というのは、そんなことはあまり考えていないからです。僕は「次はこんな作品に挑戦したい」とか「このテーマで書きたい」とかいうことはほとんど考えません。注文が来たら、その注文に合わせて書くというのが基本です。それでもここ数年は(特に連続ドラマは)主演の俳優だけが決まっていて、「この人を主役にして何をやろうか」というところからスタートすることが多いので、ある程度「こんなことをやりたい」という希望を言えるようになりました(前回書いたように「結婚できない男」はそういう幸運の中で生れました)。でも毎回そううまく行くことはなく、プロデューサーや主演俳優の意向によっては自分の意見が通らないこともあります。

では脚本家は自分の意に染まないものを書かなければいけない仕事なのかというとそうではありません。他人が発想したことであっても、まるで自分自身が前々からそれをやりたいと思っていたかのように書くことが出来るのがプロの脚本家だと思います。与えられた題材の中に「あ、ここをこう料理すると面白いドラマになるな」ということが発見出来れば、それはもう自分のドラマなのです。つまり脚本を書いている時点では、人から与えられたものではなく自分が書きたくて書いている作品になっているのです。それがどうしても出来そうになければ、その仕事はお断りするか、収入のためだけにやると割り切るかすればいいのです。

これは料理人が「こんな料理を作って」と注文を受けて料理を作ることや、建築家が「こんな家を建てて」と注文を受けて家を作ることと似ています。脚本家には「作家」の部分と「職人」の部分があって、人によってこの二つの割合は違いますが、尾崎将也という脚本家の場合は職人の割合が高いのだと思います。

このへんは脚本家志望の人にはピンと来ないところかも知れません。アマチュアのときは、他人の指図を受けることなく自由に書きたいものを書いているのに、プロになると誰かに題材やテーマを提示されて書かなくてはいけないと思うと不安になるのも当然です。でもアマチュアのときにプロになってからのことを心配する必要はありません。ひたすら書きたいものを書くべきです。教室の生徒に「どうしてこの題材を選んだの」と聞くと「何となく」と答える人がいますが、どうもそういう人がプロになれそうな気がしません。なぜ自分がこの題材やテーマに引かれたのかということを自分という人間のアイデンティティにからめて説明出来るくらいでないといけないと思います。そういうことが、プロになって人に題材を与えられても、その中に自分なりのドラマを見つけられる能力につながって行くのだと思います。

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